不動産査定とは
不動産の価値を金額で算出することです。
不動産を売却する際に、売り出し価格を決めるための重要なポイントとなります。
不動産査定は、不動産仲介会社（宅地建物取引業者）に依頼して行うことができ、無料で利用できます。不動産会社は営業活動の一環として査定を実施するため、査定で費用を請求することはありません。
不動産査定では、近隣で売買された類似物件の成約価格や、物件の特徴（築年、向き、間取りなど）、不動産市況（競合物件が多いか、人気のあるエリア・物件タイプかなど）などを考慮して査定価格が算出されます。
不動産査定には、
机上査定と訪問査定の2つの方法があります。
机上査定
不動産の机上査定とは、
物件の現地調査を行わず、物件の情報から査定価格を算出する方法です。
簡易査定とも呼ばれます。
机上査定では、物件の住所や間取り、築年数などの情報や、類似物件の取引相場、市場動向、公示価格などのデータを参照して価格を算出します。
メリット
机上査定は、次のようなメリットがあります。
・手軽に依頼できる
・査定完了までの時間が早い
・費用がかからない
・複数の不動産会社を比較できる
・会わなくても所有物件の価値を知ることができる
手軽に依頼でき、査定完了までの時間や費用がかからないことです。ほとんどの不動産会社で無料の簡易査定サービスが提供されており、インターネットの場合は数日、電話の場合は短ければ30分程度で査定が完了するケースもあります。
デメリット
一方、机上査定には
次のようなデメリットもあります。
・現地での調査が実施されないため、査定価格に一定の幅が生じる
・維持管理の状態や、損傷や劣化の状況、リフォームの有無等の建物に関する部分を価格に反映できないため、実際の価格とはぶれる
・営業担当者と対面しないため、売却に関する相談をできない
机上査定は、売りに出すかどうかを検討する際の参考情報として、おおよその相場をすぐに知りたいという場合に活用できます。
訪問査定
次に不動産訪問査定とは、
不動産会社の担当者が現地に訪問して、物件の状況や所有者へのヒアリングなどを行い、査定価格を算出する査定方法です。
訪問査定では、物件の基礎情報や周辺環境、法規制やインフラ状況などを調査し、データや画像だけではわからない細かなポイントを確認して査定価格を算出します。
そのため、簡易査定（机上査定）よりも精度の高い査定結果を得ることができます。
メリット
訪問査定のメリットとしては、次のようなものがあります。
・実際に物件を見て、売れる価格に近い精度の高い査定結果を得られる
・現地で不動産業者から直接アドバイスを受けることができる
・販売活動をしてくれる営業マンとの相性やスキル、精度の高い査定価格を確認できる
デメリット
一方、訪問査定には次のようなデメリットもあります。
・スケジュール調整に手間がかかる
・査定結果が出るまでに時間がかかる
・依頼する前に清掃・整理が必要
・近隣に売却の意向がバレる可能性がある
訪問査定のデメリットについて、詳しく見てみましょう。スケジュール調整に手間がかかる。
複数の不動産仲介会社に訪問査定を依頼する場合は、売主はスケジュール調整に負担を感じやすいでしょう。
査定結果が出るまでに時間がかかる
訪問査定は簡易的な査定に比べて査定結果が出るまでに時間がかかる傾向があります。
依頼する前に清掃・整理が必要
水まわりや寝室など「ここは見せたくない」という箇所があると、
せっかく訪問査定で時間や手間をかけても現実的な査定につながりません。
訪問査定の場合は、不動産会社の担当者が周辺状況を確認するために、不動産周辺をうろうろすることになり、近隣に売却の意向がバレる可能性があります。
訪問査定を依頼する際には、登記簿謄本や公図、測量図、建物図面、権利証、購入時の重要事項説明書などの書類を準備しておく必要があります。不動産会社によって必要となる書類は異なるため、査定を依頼する際に確認しておきましょう。
また、訪問査定にかかる時間は、現地調査に1～2時間、査定結果が届くまでは1週間程度です。
まとめ
不動産を売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼して、最も高く売ってくれる不動産会社を探すのがよいでしょう。
そのために、一度の入力で複数の不動産会社にまとめて査定依頼ができる不動産一括査定を利用することもできます。
