築年数による不動産の価値低下は、建物の寿命である「法定耐用年数」が関係しています。
築年数が経過するほど減価償却費を計上するため、資産価値は下落していきます。
不動産の価値の推移
築年数による不動産の価値の推移は次のとおりです。
・築1~10年:
新築の頃と比較して約50%下落する
・築15年前後:
新築価格の3割くらいになる
・築20年前後:
新築価格の2割くらいになる
ただし、人気エリアや大手ハウスメーカーに依頼した物件などでは、価値がそこまで下がらない可能性もあります。
築年数による価値低下
また、築年数による価値低下は、
戸建て住宅やマンションなど、不動産の種類によっても異なります。
1. 戸建て住宅
・築11~15年︰
新築物件の約20~30%に下落する
・築20年︰
約10~20%になる
・築31年超︰
50%以上下落する
木造住宅は資産価値が減少しやすく、築20年を過ぎると建物の資産価値はほぼなくなる
2. マンション
・築10年超︰
価値が新築販売時の70~80%ほどまで下がる
・築20年超︰
下がり幅が大きくなっていく傾向にある
・築26~30年︰
値下がり率が57.34%に達する
築年数による価値低下には、次のような要因があります。
・新築物件に特有の価値である新築プレミアムが失われる
・設備の故障が始まり、売り出す人が多くなることで供給量が増える
・買主が住宅ローン控除を利用できなくなる
・建物価値がほぼゼロ円となり、取り壊し費用を見込む必要が生じる
まとめ
不動産の売却相場は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する公的な不動産情報サイト「レインズマーケットインフォメーション」で確認できます。
不動産の価値は、築年数だけでなく、災害リスクや人口減少などによっても下がる可能性があります。
不動産の価値を把握するには、自分の住んでいる地域の相場を確認してみることがおすすめです。