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査定の基本⑯ 地価の分析手法 公示価格の見方:不動産価格の基準

地価の分析手法

公示価格

公示価格とは、国が毎年調査・公表する土地の価格のことで、土地取引の目安や、公共事業での土地取得価格の基準として利用されます。具体的には、国土交通省の土地鑑定委員会が、全国の標準地を選定し、不動産鑑定士が鑑定評価を行い、その結果を3月下旬に公表します。

詳細説明

  1. 目的:公示価格は、適正な地価の形成に寄与するため、また、公共事業における土地の取得価格の算定などに利用されます。
  2. 調査方法:土地鑑定委員会が、全国の標準地を選定し、不動産鑑定士が鑑定評価を行います。鑑定にあたっては、周辺環境や経済状況、過去の取引事例などを考慮し、1月1日時点の価格を評価します。
  3. 公表:鑑定結果は、毎年3月下旬に国土交通省から公表されます。誰でも、国土交通省のホームページなどで、公示価格を調べることができます。
  4. 活用:公示価格は、土地の売買や、相続税の算定、公共事業での土地取得価格の算定など、様々な場面で活用されます。
  5. 信頼性:公示価格は、国が公表する客観的な指標であるため、信頼性が高く、土地取引の目安として広く利用されています。

その他価格との相違点

  1. 実勢価格:実際に市場で取引される価格で、公示価格よりも高くなる傾向があります。
  2. 路線価:道路に面した土地の価格で、相続税や贈与税の計算に用いられます。公示価格の約8割程度が目安とされています。
  3. 基準地価:都道府県が公表する土地の価格で、公示価格とほぼ同じ基準で評価されます。

公示価格の調べ方

  1. 国土交通省のホームページで、「土地情報総合システム」にアクセスします。
  2. 調べたい土地の都道府県、市区町村、地番などを入力します。
  3. 該当する土地の公示価格が表示されます

まとめ

公示価格は、国土交通省が毎年1月1日時点の標準地の価格を判定し、3月中旬から下旬に公表する土地の価格です。土地の価格を決める要素の1つで、土地の売買や資産評価の目安として活用されています。

公示価格は、土地の価格の動向を示す重要な指標ですが、実勢価格(実際の取引価格)とは必ず一致するものではありません。

土地の価格は、需要や立地、周辺環境、当事者間の価格交渉などの影響を受けて変動するため、同じ標準地にある土地であっても公示価格と実勢価格は異なる可能性があります。

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