不動産の売却時期の分析とは、
市場の状況を分析して売却に適した時期を見極めることです。
不動産売却のステップ
不動産を売却する際は、次のステップを踏むとよいでしょう。
① 市場状況の分析
② 信頼できる不動産エージェントと相談し、具体的な売却プランを策定する
③ 物件の価値を最大限に引き出すためのリフォームやホームステージングなどを検討する
④ 適切なタイミングで売却活動を開始する
不動産の売却時期を見極めるには、
売却したい時期の半年前に余裕を持って準備しておくことが重要です。
不動産の売買契約に至るまでには、少なくとも半年〜1年程度の期間がかかるためです。
また、一般的に土地が高く売却できるのは、建物付きの場合は1月から3月、建物がない更地の場合は1月から3月より少し早い時期が狙い目です。
不動産の売却のベストタイミング
不動産の売却のベストタイミングは、次のような要因を考慮して判断します。
・時期
・価格相場
・住宅ローンの金利
・相続の有無
1. 時期
一般的に、不動産の売却が盛んな時期は2~3月と9~10月です。
これは、新年度や企業の決算期に伴う引越しが多いためです。
2~3月頃に売却する場合は、11~12月頃から準備を始めるのがよいでしょう。
2. 価格相場
価格相場が上昇している場合は、より高い価格で売却できる可能性があります。
相場が右肩上がりで価格が上昇している場合は、さらに値上がりするまで待って売った方がよいでしょう。
3. 住宅ローンの金利
住宅ローンの金利が低い場合は、利息が少なく総返済額を抑えられるため、購入者目線で考えるとローンを組みやすくなります。
ただし、住宅ローン金利の低さは不景気を表しているため、購買意欲が高い時期とは言い難いという注意点もあります。
4. 相続の有無
相続した不動産を売却する場合は、相続から3年10か月に限って適用される「取得費加算の特例」を利用できるため、早めに売却するのがよいでしょう。
不動産売却の市場動向
不動産売却の市場動向は、次のとおりです。
法人間の不動産売買額は、2023年度は前年度比15.4%減の3兆8512億円と、2年ぶりに減少しました。
東京都23区における中古マンション売却価格の相場は、年々上昇傾向にあります。2013年の売却価格は3,390万円でしたが、2018年には4,479万円、2022年には5,776万円となっています。
一戸建ては、2020年まではほぼ横ばいとなった後、2021年ごろから徐々に上昇傾向となっています。
国税庁が発表した2024年の路線価によると、標準宅地の変動率は全国平均で前年比プラス2.3%と3年連続の上昇となりました。
「ニッセイ基礎研究所」によれば、2024年上半期の国内不動産取引額は約3.5兆円で、前年同期比でほぼ横ばいの水準を維持しました。
不動産市場に関連する問題としては、次のようなものがあります。
・建築従事者の労働時間の規制による人件費の上昇
・建築資材等を運搬するドライバーの労働時間規制に伴う運送費の上昇
自分で判断するのが難しい場合は、信頼できる不動産会社に相談するとよいでしょう。