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不動産知識㉘ 中古戸建て 中古戸建ての耐震性:査定価格への影響

中古戸建て

中古戸建てとは、過去に人が住んだことがある戸建て住宅です。

購入の注意点

中古戸建てを購入する際は、次のような点に注意しましょう。

・築年数や耐震性、不具合の確認

・リフォーム費用を含めた資金計画

・床下や屋根裏などの普段目に見えない部分のチェック

メリット

中古戸建てのメリットとしては、次のようなものがあります。

・新築戸建てと比べて価格が安い

・新築戸建てよりも面積が広い場合がある

・庭スペースや駐車スペースが広い場合がある

・外観や内観、陽当たりなどを実際に確認できる

・リフォームで新築のような空間にすることができる

デメリット

一方、次のようなデメリットがあります。

・資産価値が低下しているため、住宅ローンの審査が厳しい

・設備や建物が老朽化しているため、修繕費やメンテナンスコストがかかる

・断熱性能や耐震性能が不安な場合がある

・契約不適合責任(瑕疵担保責任)について確認する必要がある

中古戸建ての耐震性

中古戸建ての耐震性とは、地震による揺れに耐えられる性能のことです。

耐震基準は、地震から人々を守るために定められており、建築確認日によって適用されている基準が異なります。

耐震性の確認方法

中古戸建ての耐震性を確認するには、建築確認申請の時期や耐震基準適合証明書、ホームインスペクションなどの方法があります。

1. 建築確認申請の時期

・新耐震基準は1981年6月1日に施行されたため、それ以前に建築確認申請が受理された住宅は旧耐震基準の建物となる

・建築確認申請の日付は、建築物確認通知書や検査済証に記載されている

2. 耐震基準適合証明書

・新耐震基準に適合しているかどうかを証明する「耐震基準適合証明書」があれば、新耐震基準であると判断できる

3. ホームインスペクション

・住宅の状態を診断する「ホームインスペクション」を受けることで耐震性を確かめることができる

4. 耐震補強

・耐震補強には、基礎や壁の補強、土台の交換や修復、筋交いの設置などが考えられる

・耐震補強を行う場合は、設計者や施工者のモラルや技量も考慮する

耐震基準

耐震基準には、旧耐震基準と新耐震基準があります。

【旧耐震基準】

1950年から1981年5月までに確認申請された建物に適用されている基準で、震度5強程度の地震に耐える力があります。

【新耐震基準】

1981年6月1日以降に確認申請された建物に適用されている基準で、震度6強~7程度の地震に耐える力があります。

旧耐震基準の住宅であっても、施工主の希望などによって新耐震基準同等の耐震性を持つ住宅もあります。また、耐震改修を行うことも可能です。

査定価格への影響

中古戸建ての査定価格には、築年数や土地の広さ、間取り、日当たり、周辺環境など、さまざまな要素が影響します。

1. 築年数

・戸建て住宅の売却価格は、築年数に大きく影響される

・木造住宅の耐用年数は22年と短いため、築年数が経過すると資産価値を失い、査定価格に反映されにくくなる

2. 土地の広さや形状

・土地の広さや形も査定価格に影響する

・土地が狭かったり、特殊な形をしていたりすると、住宅を建てにくいため査定価格が下がる傾向にある

3. 間取り

・購入希望者は劣化が少ない家を買いたいのが一般的

・生活動線がうまく設計されているか、段差・階段の高さやバリアフリーかどうかなど、生活にストレスを感じない間取りかどうかをチェックする

4. 日当たり

・南向きで日当たりが良いと評価が上がる

5. 周辺環境

・生活や交通の利便性が高いと評価が上がる

・周辺の街灯の数が多く安心といった環境などもポイント

査定価格を上げるには、リフォームや定期メンテナンスの実施、住宅性能評価の取得などが有効です。

まとめ

中古戸建て住宅を購入する際は、メリットやデメリットを考慮して、資金計画やリフォーム計画などを立てることが大切です。

また、建物の管理状態も耐震性と直結する重要な判断基準です。

定期的な修繕が行われているか、修繕計画や資金計画は妥当かなどを確認しましょう。

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