
老朽化
中古戸建ての老朽化とは、経年劣化によって設備の性能が低下したり、建築材料が錆びたりひび割れたり腐食したりすることです。
老朽化の事例
中古戸建ての老朽化の例としては、次のようなものがあります。
・水回りの設備の傷み
・雨漏り
・シロアリ被害
・断熱材の欠如
・耐震性の低下
老朽化対策
中古戸建ての老朽化対策には、定期的な点検やメンテナンス、耐震補強、断熱材の追加などがあります。
1. 定期点検とメンテナンス
・日頃から外壁や基礎コンクリート、雨樋などにひび割れや破損がないか確認する
・ドアや窓の開け閉め、鍵の施錠・解錠を行い、異音や動作不良がないか確認する
・フローリングの床鳴りを確認する
・水廻りは水漏れや配管のつまりなどの不具合が発生しやすい箇所のため、5年〜10年程度で点検する
2. 耐震補強
・1981年以前の古い耐震基準で建てられた住宅は、震度5強程度の地震に対しての耐震性となっているため、耐震性を高めることが重要
・耐震診断や耐震補強に関する補助金を設けている自治体があるため、積極的に活用する
3. 断熱材の追加
・断熱材を厚くし、複層ガラスに交換するなどして断熱性や気密性をアップさせる
・冷暖房の効率が良くなり、光熱費の削減にもつながる
また、中古戸建てを購入する際は、建物の現状をしっかりと確認することが重要です。ホームインスペクションを利用して、潜在的な問題や隠れた欠陥の発見をしておきましょう。
維持管理のポイント
中古戸建ての維持管理のポイントは、こまめな点検と掃除、適切な時期に行うメンテナンスなどです。
1. 点検と掃除
・外壁や基礎コンクリートにひび割れや破損がないか確認する
・雨樋の劣化や破損がないか確認する
・ドアや窓の開け閉め、鍵の施錠・解錠を行い、異音や動作不良がないか確認する
・水回りの配管や排水につまりがないか確認する
・水分の多い台所や浴室は風通しのいい状態にしておき、使用したらすぐに乾燥させる
2. メンテナンス
・外壁や屋根、バルコニーは、15~20年後に塗装やシーリング(目地、コーキングとも言う)の打ち替えを行う
・木部や鉄部は腐食などを防ぐため、5年おき程度に塗装をする
・シロアリ被害を防ぐための防蟻処理を5年程度ごとに実施する
・給湯器の寿命は設置場所の環境や使い方にも左右されますが、10年程度で本体交換をすることが望ましい
3. 住宅履歴情報の保管
・新築時の住宅の各種図面や仕様書、設備や工事の資料、認定書類などを保管する
・引き渡し後に実施した維持保全(点検・補修)の記録などを保管する
まとめ
老朽化した中古戸建てを購入する場合は、設備の老朽化が進んでいないか確認しましょう。
リフォームやリノベーションが必要な場合は、施工会社と一緒に物件を探すのがおすすめです。
中古戸建てを購入後に維持管理する際は、点検、掃除、適切なメンテナンスなどを含め、住宅履歴情報を保管して、点検や修繕の記録を残しておくことも大切です。
また、老朽化した中古戸建てを売却する場合は、瑕疵担保責任や説明義務を負う必要がありますので、注意が必要となります。