
検査徹底ガイド
中古戸建ての検査は、ホームインスペクションや建物状況調査と呼ばれ、建物の状態を評価する重要な手続きです。
建物の構造耐力や雨漏り、給排水管などの不具合を調査し、将来的なリスクや費用負担を最小限に抑えることができます。
検査項目の例
検査項目は、次のような例があります。
・小屋組、柱、梁、土台、床などの構造耐力上主要な部分のシロアリ被害、腐朽、腐食、欠損、接合不良
・床、壁、柱の傾斜
・基礎のひび割れ、欠損、腐食
・外部、内部の水漏れ、雨漏り
・給排水管の水漏れ、詰まり、接続不良、換気不良
重要性
中古戸建ての検査(インスペクション)は、取引の安心感やトラブル防止に役立つ重要なステップです。
中古戸建ての検査の重要性には、次のようなものがあります。
・取引後のトラブルを防ぐことができる
・事前に修繕が必要な箇所を把握できる
・リフォーム予算を立てやすくなる
・瑕疵(かし)保険に加入できる
・価格交渉に役立てることができる
・将来的なリスクや費用負担を最小限に抑えることができる
検査では、専門家が建物の劣化や欠陥、設備の寿命や交換時期などを確認します。
メリット
中古戸建ての検査(ホームインスペクション)には、次のようなメリットがあります。
・建物の状態を詳細に把握でき、将来的なリスクや費用負担を最小限に抑えることができる
・調査結果を開示して売却すれば、契約後のトラブルを防ぎやすく、売主、買主双方が安心して取引できる
・購入後に必要なリフォームの予算や将来のメンテナンスの計画を立てやすくなる
・不具合を事前に発見し、価格交渉にも役立てることができる
デメリット
一方、次のようなデメリットがあります。
・費用がかかる
・目視や非破壊検査のため、壁の中などの見えないところまで細かく調査することはできない
・インスペクション結果で大きな問題があれば購入をあきらめる必要がある
検査方法
中古戸建ての検査(インスペクション)は、専門家が建物の外部や内部、小屋裏、床下などを目視や計測器などで確認する非破壊検査が一般的です。
検査の方法は次のとおりです。
・屋根や外壁、内壁、排水管や給湯管などの状態を目視で確認する
・点検口から屋根裏や床下を確認する
・計測機器を使って、壁の厚さや傾きなどを確認する
・触診や打診をして、壁や床の状況を確認する
実施手順
検査の実施手順は次のとおりです。
① 既存住宅状況調査技術者検索サイトで調査実施者を探す
② 見積もりをとって診断内容や料金を確認する
③ 診断日時を決定する
④ 検査当日、依頼者が立ち合って説明を受ける
⑤ 後日報告書が送られてくる
まとめ
ホームインスペクションは、専門家が建物状況を調査するもので、住み始める前に確かな安心を得ることができます。
検査では、施工不良や瑕疵(かし)の有無が報告されますので、修繕が必要な場合は、費用や実施時期などのアドバイスも受けられます。
検査の実施者としては、国の登録を受けた既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士です。
また、検査費用は、一般的に調査を依頼する側(売主または買主)が負担します。
業者や地域によって異なりますが、一戸建ての場合は基本調査で5万円~7万円程度が相場と言われています。
具体的な料金は、専門の業者へ見積もりを依頼して確認しましょう。