
投資リスクの評価
投資用マンションのリスクには、空室リスク、金利上昇リスク、災害による建物の損壊リスクなどがあります。
1. 空室リスク
・物件に入居者がいないため家賃収入が得られないリスク
・空室期間が続くと赤字経営や破綻の恐れがある
2. 金利上昇リスク
・ローンを借り入れている場合は、金利が上昇することで収支が赤字に転じる可能性がある
・金利上昇のリスクを抑えるには、繰り上げ返済を計画的に行うことが大切
3. 災害による建物の損壊、修繕リスク
・災害によって建物が損壊するリスク
・修繕に伴う費用負担リスク
4. 流動性リスク
・資産を現金化する際に時間がかかる
・買い手と売り手の需要と供給のタイミングに影響を受けるリスク
5. その他リスク
その他にも次のようなリスクがあります。
・家賃下落リスク
・価格下落リスク
・家賃滞納リスク
・倒産リスク
これらのリスクに備えるため、あらかじめ想定されるリスクを把握しておくとよいでしょう。
チェックポイントと対策
投資用マンションのリスクチェックポイントには、立地や建物の状態、資金計画などがあります。
1. 立地
・徒歩10分圏内にスーパーやコンビニがあるか
・治安がよい地域か
2. 建物の状態
・外壁や基礎部分にひび割れや欠損、タイル浮きがないか
・エレベーターの作動状態に異常はないか
・植栽、雑草の手入れ状況
3. 資金計画
・過剰な借入金がないか
・金利上昇のリスクを抑えるために、繰り上げ返済を計画的に行っているか
対策方法
対策方法としては、次のようなものがあります。
・入居者の収入や勤続年数などの審査を厳しくする
・連帯保証人を付ける
・保証協会に加入する
・固定金利を選択する
・自己資金を投入する
・低金利の時に繰り上げ返済をする
・火災保険や地震保険に加入する
・新耐震基準を満たす物件を選ぶ
・築年数が古い物件は耐震補強工事をする
・ハザードマップを確認する
まとめ
賃貸経営は投資してから損益が明らかになるまでの期間が長く、管理費や修繕費などの必要経費が生じるため、損益に気付きにくいという特徴もあります。
投資用マンションのリスクを評価するには、購入前に賃料や利回りがどのくらいかを確認しておきましょう。
また、あらかじめリスク対策も考慮したうえで、専門家に相談しながら進めるのが望ましいといえます。