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査定方法の基礎 査定経済指標から読む:不動産売却の最適なタイミング

不動産査定の最適なタイミング

経済指標や地価動向から考えて、

不動産を売却するのに最適なタイミングは、土地の価格が上昇しているときです。

不動産を高く売却できる時期は、春先(1~3月)や秋口(9~11月)と言われています。

これは、新生活を始める人が多い4月に向けて購入をする人が多い傾向にあるためです。

大学や大きな企業が集まるエリアでは、新年度に向けて集合住宅の需要が高まるため、賃貸アパートなどの用地として比較的広めの土地が高く売れる可能性があります。

一方、不動産が動きにくい時期は8月や12月です。8月は真夏で暑いため、「あまり動きたくない」という心理が働くのでしょう。12月は仕事などで何かと忙しく、転居する人が少ないため、不動産の売買はあまり多くありません。

また、住宅ローンの金利が低いときのほうが返済の総支払額が少なくなるため、買い手の住宅購入に対するハードルが下がり、購買意欲の高まりにつながります。

不動産を売却する際には、税金や築年数などの観点も考慮する必要があります。

不動産の売却に関する経済指標

不動産の売却に関する経済指標には、次のようなものがあります。

・不動産取引価格情報

・地価公示価格

・基準地価格

・路線価

・固定資産税評価額

1. 不動産取引価格情報

不動産取引価格情報とは、国土交通省が不動産取引当事者から収集したアンケート調査の結果を基に公表されている、住宅や土地の取引価格に関する情報です。

不動産取引価格情報は、次のような目的で利用できます。

・買い主や売り主が実状に合った希望価格を決めたり、売買をスムーズに進めたりする

・予算内でどんな家が買えそうか調べる

・相場観を養う

不動産取引価格情報は、国土交通省の「土地総合情報システム」や「不動産情報ライブラリ」で確認できます。

「土地総合情報システム」では、取引時期や物件の種類、地域などを絞って検索することができます。

検索結果には、所在地、地域、最寄駅からの距離、取引総額、坪単価、面積、平米単価、形状、今後の利用目的、前面道路、都市計画、建ぺい率、容積率などが提示されます。

「不動産情報ライブラリ」では、価格情報がオープンデータとして公開されています。

不動産取引価格情報は、個別の不動産取引が特定できないよう加工されていますが、取引価格情報のデータ数はアンケートの収集状況により変動する可能性があります。

また、取引の事例が少ない地域や事例が離れている場所の場合、正確な相場を出しにくい場合があります。

2. 地価公示価格

地価公示価格は、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1月1日時点の土地の価格を公示するもので、土地の取引の指標や公共事業用地の取得価格の算定基準として活用されています。

地価公示価格は、土地の本来の価値を示すもので、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。

土地の取引価格は、取引する人によってさまざまな事情や動機が左右されがちですが、公示価格はそれぞれの特殊な事情などが取り除かれた自由な取引においての価格を示しています。

地価公示価格は、次のような場面で活用されています。

・一般の土地の取引の指標

・不動産鑑定の規準

・公共事業用地の取得価格算定の規準

土地の相続評価、固定資産税評価の目安

・国土利用計画法による土地の価格審査の基準

地価公示価格は、国土交通省の「標準地・基準地検索システム」や役所、図書館などで閲覧することができます。

3. 基準地価格

基準地価とは、国土利用計画法に基づいて都道府県が定めた基準地の1平方メートルあたりの価格で、土地取引の指標として活用されています。

基準地価の主な特徴は次のとおりです。

・都道府県が毎年7月1日時点の基準地の価格を判定する

・毎年9月下旬に公表される

・1名以上の不動産鑑定士が基準地の評価を行う

・公示地価と評価の基準などが似ているが、公示地価は2名以上の不動産鑑定士によって評価される

・公示地価の評価対象には含まれない林地なども含まれる

基準地価は、公示地価と同様に土地の価格推移を把握しやすくなる指標です。公示地価は国(国土交通省)が決定する都市の土地の価格であるのに対し、基準地価は都道府県が決定する都市以外も含む土地の価格です。

基準地価の区分には、「住宅地」「商業地」に加え、「工業地」「宅地見込み地」などがあります。

4. 路線価

路線価(ろせんか)とは、道路に面する土地の1平方メートルあたりの評価額を指し、相続税や贈与税などの申告の際に用いられる公的な指標です。

路線価は、国税庁が毎年7~8月頃に公表しており、1月1日時点の地価公示価格や不動産鑑定士の評価、精通者の意見などを基に決定されます。

地価公示価格や時価の80%程度を目安に評価されており、課税の公平性を図るために定められています。

路線価は、国税庁のホームページや全国の国税局(所)・税務署などで閲覧することができます。

また、路線価図では、道路に接する土地の1平方メートルあたりの価格が、地図上の道路に記載された数字でわかります。

路線価は、相続税評価額とも呼ばれ、土地取引や金融機関の担保評価にも活用されます。

5. 固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、固定資産課税台帳に記載された固定資産税の課税の基準となる土地・建物の評価額のことをいいます。

 この固定資産税評価額は、都税事務所や市区役所又は町村役場から通知される固定資産税の「納税通知書」に記載されている「課税明細書」や、固定資産税評価証明書で確認することができます。

経済指標は、数値として経済状況を把握でき、過去と現在との比較が容易であるという利点があります。

また、政府などの公的機関によって調査・発表されているため、信憑性が高いものであるといえます。

また、不動産の価格を調べるには、次のような方法もあります。

・固定資産税納税通知書で確認する

・固定資産評価証明書で確認する

・国土交通省の不動産情報ライブラリで確認する

・不動産の一括査定サイトで確認する

まとめ

不動産の売却益は、家や土地を売った金額から、売却にかかった費用を差し引いた所得です。

売却にかかった費用には、取得費や譲渡費用、一定の条件下での特別控除などが含まれます。

差し引いた残額は譲渡所得税額として課税対象となり、所有期間によって税率が異なります。

不動産の価格の先行指標として株価が挙げられており、株価のピークの約1年後に不動産価格がピークを迎えます。

物件の特性や市場環境を踏まえた専門家の意見を聞くことも大切です。

複数の不動産会社に査定を依頼し、自身の状況に合わせた最適な売却時期を見極めましょう。

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