
売却時期の判断
不動産の売却時期は、相場や築年数、季節、税金、ライフスタイルの変化など、さまざまな要素を考慮して判断します。
1. 相場
・相場が上昇している場合は、売却のタイミングに適している
・相場が上昇傾向が続いている場合は、もう少し待ってから売却した方がお得の可能性あり
・相場が下落傾向の場合は、早期売却も検討する
2. 築年数
・中古物件は、築年数が経過するほど資産価値が下がるため、早く売るほど売却益が高い傾向あり
3. 季節
・不動産取引が最も盛んな時期は、春先(1月~3月)や秋口(9月~11月)は土地が高く売れやすい時期と言われてる
・新生活への引っ越し先となる物件を検討する人が増えるため、ニーズが高まる
4. 税金
・税制も売却時期の判断基準の1つ
・所有期間が5年以内で売却すると、短期譲渡所得として所得税と住民税が課税され、税率が高くなる
・所有期間が5年を超えると、税率が軽減される
5. ライフスタイルの変化
・ライフスタイルの変化も売却時期の判断基準の1つ
メリットとデメリット
メリット
不動産の売却時期のメリットは、次のとおりです。
・相続前に現金化することで遺産を公平に分割できる
・居住用にしている不動産を売却する場合は、税制面での特例が適用できる
・老後資金に充てることができる
デメリット
一方、次のようなデメリットもあります。
・不景気の時は需要が減り、不動産相場も下がるため、不利な売却状況になる
・真夏や年末年始は不動産会社が長期休暇に入っていることが多い
不動産の売却時期を検討する際のポイントとしては、次のようなものがあります。
・市況が上昇している時期
・引っ越しシーズンに合わせた時期
・住宅ローン控除が利用できる築年数
・季節(春先や秋口など)
・大学や大きな企業が集まるエリアでは、新年度に向けて集合住宅の需要が高まる
市況分析
不動産売却の市況分析とは、不動産市場の状況や物件の価値を分析して、売却のタイミングや価格を判断することです。
不動産市場分析では、次のような情報を収集します。
・物件の現在の市場価値
・類似の物件の価値
・住宅相場
・投資物件の賃料
・特定の場所への投資を阻害する要素
・投資したい地域の進化
・将来、物件の価値を高めるような開発が行われるかどうか
メリット
不動産市場分析を行うことで、次のようなメリットがあります。
・物件価格の相場感を知ることができる
・売買のタイミングを判断することができる
・当該物件が割安なのか割高なのかを判断することができる
・投資物件が適切な価格であるのかを見分けることができる
不動産市場分析を行うには、市場、需要、供給、環境の4つの軸で分析を細分化し、適切な質問をすることが必要です。
決定基準
不動産の売却の決定基準には、次のようなものがあります。
・地域の価格相場
・築年数、面積、類似物件との比較
・査定価格
・市場動向
・物件の状態
・立地
・売主と買主の交渉力
不動産の売却価格を決めるには、不動産会社に査定を依頼して、査定価格を参考に売主が決めるのが一般的です。
価格決めのポイント
不動産の売却価格を決める際のポイントとしては、次のようなものがあります。
・適正価格を知らないまま売り出し価格を決定すると、売り出し期間が長期化したり、安く売って損をしたりすることもある
・売り出し価格が高過ぎると買主が見つからず、低過ぎると十分な売却益を得ることができず損をしてしまうケースもある
・市場動向や物件の特性、売主と買主の交渉力など、様々な要因が複雑に絡み合う中で最終的な価格が形成される
まとめ
不動産を売却する場合は、不動産会社から査定を受け、売却準備を進めることが重要です。
住宅価格の相場が上昇傾向にある場合は、売却のタイミングと考えてとよいでしょう。
また、不動産の売却時期を判断する際は、相場や築年数、季節や税制、不動産価格の推移などを考慮する必要があります。
なお、売却予定の物件の相場は、REINS Market Informationや不動産情報ライブラリなどのサイトで調べることができるので、事前に調査活用することもオススメです。